言えないコトバ

これ、実は最近読んだ本のタイトルです。

 

 益田ミリさんの『言えないコトバ』

 

彼女が描写するのは日常のさりげない場面をイラスト付きで私たち読者に届けてくれます。

 

特に女性観点からの日常ネタも豊富で、着眼点が鋭く、「思ったことある!」と読み進めていて共感しやすいのです。

 

例えば、益田ミリさんは相手に「頑張って」とむやみに言えないと綴っています。

 

相手に「頑張って」と伝える時、それは相手に「君はまだまだ頑張りが足りない」と安易に言っているようなニュアンスにも取れませんか・・・とのこと。使う場面や相手を間違えてしまうと、相手に不快感を与えかねないコトバであると思っていると書かれた一章がありました。

 

自分も日頃使う便利なコトバだけども気を付けなければと思えるような収穫でした。

 

 

そういえば、「頑張る」といったコトバの使い方で人生の先輩Aさんとこんなやりとりをしたことがふと甦ってきました。

 

雑草魂:「わたし、もっと仕事で注意された点を改善出来るように頑張りますね」

 

Aさん:「頑張ろうと言っている時点で自分のハードルを上げていると思うよ。だって、自分の中で何かが引っかかっていて、そこのもやもやに向き合わないまま、前に進もうとするから頑張らないとって感じるんじゃない?」

 

確かに!!

 

「とりあえずやってみないと分からない」

そういったスタイルで生きてきたわたしにとって、何か疑問に思っていても、その場で解決するのではなく、多くの場合、その疑問が追々自然に解決されることを期待しながら物事に取り組むことが多いのです。

 

生じた疑問をその都度解決する人は、ただ素直に前に進む事が出来ます。しかし、わたしは「おかしいな、でも、頑張るか」と我を抑えながら物事に取り組んでいることがあります。

 

相手に対する「頑張って」と自分に対する「頑張る」。

益田ミリさんと先輩Aさんのコトバは一筋の光として、わたしのもやもやを少しだけ晴らしてくれた気がするのです。