『かがみの孤城』を読み終えて

「願いの鍵」。

 

自分の目の前にこの鍵を使えるチャンスが巡ってきたら、一体何を願うだろう。

 

かがみの孤城』(著:辻村深月ポプラ社)を読み終えて、そう思わずにはいられませんでした。

 

 

【あらすじ】

訳も分からず、鏡の世界への招待を受けた中学生7人。そこで出迎えてくれたのはオオカミの仮面を被った少女、“オオカミさま”。彼女は「願いの鍵」の存在を明かし、そこに集まった7人の中から見つけた者のみが願いを叶えられるというのだ。

徐々に浮き出てくるそれぞれの苦悩や想いにお互いが共鳴し、鏡の世界での出来事により、現実世界でも一歩踏み出そうとする子たちが続出する中で・・・

 

 

そもそも「願いの鍵」は存在するのか。なぜこの7人が選ばれたのか。「かがみの孤城」とは、どこなのか。登場人物の疑問に寄り添いながら少しずつ光が当たる真実に私は言葉を失いました。

 

そして改めて・・・

 

自分の目の前にこの鍵を使えるチャンスが巡ってきたら、一体何を願うだろう。

 

-睡眠を取らなくても、仕事に遊びに邁進出来るような体が欲しい。

-タイムリープして、江戸時代での生活を体験してみたい。

-自分と周りの大切な人が笑顔で暮らせる日々がいつまでも続きますように。

 

「願いの鍵」が存在するならば、色々と願いたいことはあります。

 

かがみの孤城』の登場人物たちもそれぞれ具体的に思い浮かんでいたところ、最終的には・・・(あまりネタバレにつながるようなことは触れないでおきましょう。)

 

「これをきっかけに変われるかもしれない。」

 

そう思えて、明日を心待ちにした登場人物たちに心洗われた雑草魂でした。